「テスト」

テストにはある思い出があります。それは小学生低学年の頃の話で、
10年以上経った今でも覚えています。

小学生の頃のテストというのは、両面印刷でカラーでした。それで確か裏の問題は
割と簡単なものだった気がします。思い出にあるテストは国語のテストでして、
裏は確か漢字の問題か何かだったと思います。

表の点数はまあそれなりの点数だったと思うので大して覚えてません。問題は裏のテストです。
裏の点数を見てみると、0が1つありました。

「れ、0点!? 本当に0点で良いんですか!?」
「いやいや、待ってください。今ならもれなく穴あき包丁もおつけして0点です。」
「えぇー。穴あき包丁もついて0点ですって! これは安い。」

……なんて事を考えるはずもなく、まあ0が1つあったわけです。
でもよくよく見てみると、隣にも0がもうひとつあるわけです。

「00点?」

と思う人が居るかどうかは分かりませんが、大体この時点で何を言おうとしてるのか
察してる人は多いと思います。
更によくよく見てみると0の隣に1があったわけです。

「001点? なーんだ、1点か」

と思う人は恐らく居ないわけで、そこには100と言う数字がありました。

「なーんだ、100点か。……100点!?」

これを見た瞬間、天にも昇る気持ちで脳内では快楽物質が大量に放出され、
この世の全てを幸せに感じ……てはいないと思いますが、やはり嬉しかったわけです。
何せ100点なんて滅多にとれないものですからね。

とにもかくにも喜んでいたわけですが、よくよく見ると点数の所にまだ何かあります。
横線が2本引かれていて、あぁ、点数の下につけるやつかと思えばそうではなくて、
100を遮るようにして引かれています。

「…えっ」

何か嫌な予感がしてなりません。100に線が2本ひかれている。これは取り消し線?
じゃあ、本当の点数は何点なんだ?

おそるおそる100点の下にある数字を見るとそこにあったのは……

0という数字が1つ。

はーい、皆さんこんばんは! 陸の孤島へようこそ☆
お兄さんがテストの点数を見たらとんでもない事になってたよ。
ゼロ! ぜろ! 零! ZERO! 何度でも言っちゃうよ〜、0! 点数なし!

100点が0点!? 一体何がどうなったらそうなるんだ!?

幸せの絶頂から一転、絶望のどん底へ叩き落とされました。それから理由が分かりました。
その裏のテスト、名前を書き忘れていたわけです。
小学生の頃は名前の書き忘れに対して厳しく、容赦ありませんでした。

そのために100点は幻となり、実際は0点となってしまいました。


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